Publications by Kyoto University Researchers
腐敗と発酵をめぐる思考
おもちゃに変身するゴミ、土に還るロボット、葬送されるクジラ、目に見えない微生物…… わたしたちが生きる世界は新品と廃棄物、生産と消費、生と死のあわいにある豊かさに満ち溢れている。歴史学、文学、生態学から在野の実践知までを横断する、〈食〉を思考するための新しい哲学。
「分解」と聞いて思い起こすのは、たとえば海洋をただよう無数のプラスチックの破片だ。「マイバッグを持参しましょう」「地球環境に優しく」「ストローは禁止!」。そんな善なるかけ声が世界を席捲している。だが、〈人類と自然の調和〉がナチスの標語でもあったとすれば、どうだろう。食や農業にまつわる歴史を研究してきた藤原の最初の著書は『ナチス・ドイツの有機農業:「自然との共生」が生んだ「民族の絶滅」』と題されている。
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2019年11月13日(水曜日) - 10:24
受賞ニュース
人文科学研究所の藤原辰史准教授が、著書『分解の哲学 : 腐敗と発酵をめぐる思考』により第41回サントリー学芸賞(社会・風俗部門)を受賞しました。
2019年6月27日(木曜日) - 11:01
ブック・ローンチ
人文科学研究所の石井美保准教授、藤原辰史准教授の新刊の出版記念イベントが7月6日に恵文社一乗寺店の奥にあるCOTTAGE(コテージ)にて開催されます。