幕末明治 : 移行期の思想と文化

幕末明治

移行期の思想と文化

編著
歴史
前田雅之 他編
上原麻有子(文学研究科 / 編集)
Mayuko Uehara (文学研究科, 編集)
出版年月
図書体裁
A5上製
出版社
勉誠出版
ISBN
9784585291251
定価(税抜)
8,000
頁数
512
本文言語
日本語

内容紹介

伝統と革新のアマルガム

日本史上、前近代と近代をともに経験した稀有な時代、幕末明治期。
明治はそれ以前の日本をどのように背負い、切り捨て、読み換えていったのか。
忠臣・皇国のイメージ、出版文化とメディア、国家形成と言語・思想。3つの柱より移行期における接続と断絶の諸相を明らかにし、ステレオタイプな歴史観にゆさぶりをかける画期的論集。

目次

序 言[前田雅之]
第一部 忠臣・皇国のイメージ
 帝国史観と皇国史観の秀吉像[井上泰至]
 大槻磐渓と福澤諭吉[合山林太郎]
 幕末・明治期の薩摩藩・島津家と泗川の戦い[鈴木彰]
 英雄の古層[向後恵里子]
 折口信夫、異貌の神道へ[斎藤英喜]
第二部 出版文化とメディア
 石山合戦譚の変貌[塩谷菊美]
 三遊亭円朝「奴勝山」と絵姿女房譚[延広真治]
 細木香以・金屋竺仙の交友圏と幕末明治の文芸 [丹羽みさと]
 幕末・明治の「実録種」抄録合巻[神林尚子]
 書籍業界における江戸時代の終わりかた[鈴木俊幸]
 切断の文字、あるいは文字の〈近代〉[鈴木広光]
 明治初期活版小説の出版[山田俊治]
 職業案内本の〈近代〉、あるいは時代閉塞の現状について[磯部敦]
第三部 国家形成と言語・学問
 七五調の幕末・明治[青山英正]
 「国文学」の明治二十三年[前田雅之]
 唐宋古文の幕末・明治[山本嘉孝]
 漢文訓読の来し方行く末[古田島洋介]
 自伝・回想録に見る明治文学の転換期[大東和重]
 近代日本の「コト作り」問題[熊倉千之]
 近代日本と近代インドの比較可能性[臼田雅之]
 「女性哲学」へと向かう九鬼周造著『「いき」の構造』[上原麻有子]
あとがき

図書に貢献している教員