日本的時空観の形成

日本的時空観の形成

編著
歴史
吉川真司, 倉本一宏 編
吉川真司(文学研究科 / 編集), 下垣仁志(文学研究科 / 分担執筆)
Shinji Yoshikawa (文学研究科, 編集), Hitoshi Shimogaki (文学研究科, 分担執筆)
出版年月
図書体裁
A5
出版社
思文閣出版
ISBN
9784784218929
定価(税抜)
12,500
頁数
608
本文言語
日本語

内容紹介

日本における古典的・伝統的な時空観はいつ、どのように形成されたのであろうか。

空間認識・時間認識を形作るさまざまな要素――周囲を海に囲まれ、四季がはっきりと分かれる日本の地理的・気候的環境、中国から伝来した暦法と時刻制、あるいは政治制度、さらには仏教の影響など――を、文献史学、考古学、歴史地理学、国文学の研究者たちがそれぞれの視点から分析。古代から中世にかけての日本的時空観の形成・定着のプロセスを具体的かつ実証的に明らかにする。

目次

序 論[吉川真司]

Ⅰ 古代の時間と空間
時空間情報科学からみた日本的時空観[宇野隆夫]
日本古代国家形成と時空観[下垣仁志]
古代日本の空間意識に関する覚書[門井直哉]
日本古代における王都の空間認識[林部 均]
日出処・日本の元日朝賀と銅烏幢[西本昌弘]
古代における国郡領域編成の一考察[今津勝紀]
日本古代のオホヤケ構造[大津 透]
古代日本の農事慣行と地方官人[武井紀子]

Ⅱ 古代から中世へ
陰陽道の成立についての試論[細井浩志]
亀卜の時空[井上 亘]
親王にとっての過去・現在・未来[畑中彩子]
『御堂関白記』古写本・寛仁元年九月三十日条と十月一日条の書写順序をめぐって[倉本一宏]
『今昔物語集』の成立と宋代[荒木 浩]
法隆寺所蔵『五天竺図』にみる仏教的世界認識の更新[横内裕人]
日本中世生霊試論[徳永誓子]

Ⅲ アジアという視座
『十節記』新考[劉 暁峰]
古代東アジア世界における高句麗勢力圏[井上直樹]
梁の武帝と転輪聖王[河上麻由子]
中国南方の新羅人[榎本 渉]
契丹国(遼朝)の祭祀・儀礼に関する歴史的変遷と方位観について[武田和哉]

あとがき[倉本一宏]

図書に貢献している教員