客観性

客観性

翻訳
哲学・思想
歴史
ロレイン・ダストン, ピーター・ギャリソン [著], 瀬戸口明久 [ほか] 訳
瀬戸口明久(人文科学研究所 / 共訳), 岡澤康浩(人文科学研究所 / 共訳)
Akihisa Setoguchi (人文科学研究所, 共訳), Yasuhiro Okazawa (人文科学研究所, 共訳)
出版年月
出版社
名古屋大学出版会
ISBN
9784815810337
定価(税抜)
6,300
頁数
343
本文言語
日本語

内容紹介

客観性とは何か。科学はいかにして「客観的なもの」と向き合うようになったのか ——。近世の博物学や解剖学から、写真の衝撃を経て、現代のナノテクノロジーまで、科学者の実践や「認識的徳」の展開をたどり、客観性の歴史を壮大なスケールで描き出した名著、待望の邦訳。カラー図版多数。

目次

プロローグ 客観性の衝撃

第1章 眼の認識論
     盲目的視覚
     集合的経験主義
     客観性は新しい
     科学的自己の歴史
     認識的徳
     本書の議論
     普段着姿の客観性

第2章 本性への忠誠
     客観性以前
     自然の可変性を飼いならす
     観察のなかの理念
     四眼の視覚
     自然を写生する
     客観性以降の本性への忠誠

第3章 機械的客観性
     曇りなく見る
     科学および芸術としての写真
     自動的図像と盲目的視覚
     線画と写真の対立
     自己監視
     客観性の倫理

第4章 科学的自己
     なぜ客観性なのか
     科学者の主観(主体)
     科学者のなかのカント
     科学者のペルソナ
     観察と注意
     知る者と知識

第5章 構造的客観性
     図像のない客観性
     心の客観的科学
     実在的なもの、客観的なもの、伝達可能なもの
     主観性の色
     神ですら言えないこと
     中立的な言語の夢
     宇宙規模の共同体

第6章 訓練された判断
     機械的複製の不安
     客観性のために正確性を犠牲にすべきではない
     判断のアート
     実践と科学的自己

第7章 表象リプレゼンテーションから提示プレゼンテーションへ
     見ることは存在すること —— 真理・客観性・判断
     見ることはつくること —— ナノファクチュア
     正しい描写

図書に貢献している教員