終末期のがん患者は何を望み、家族は何を求めているのか。現場のケア提供者のできることに何があり、そしてどのようなことが患者さんのためになるのだろうか。本書に関わる著者らは、それらを頭の中ではなく、実際の現場から1つひとつ見つけていくことを問いかけてきた。スピリチュアルペインの概念、アセスメントとケア計画の立て方、実践の指針、援助的コミュニケーションの実際、これまでの研究の俯瞰など、ケア計画から実践まで10年をかけたスピリチュアルケアに関する知見の集大成となっている。
第2版では、Spiritual Pain Assessment Sheet(SpiPas)についての詳細な解説と具体的な活用方法を提示している。また、アセスメントからケア計画の立案・実践までイメージがよくわかるように記述されている。理論とエビデンスをバックボーンとした内容によって、日々、終末期がん患者の心の痛みと向き合う現場の医療者のケア指針となっている。