人口超大国ともいえる中国からの移民・移住、留学や観光に伴う国際的な人口移動現象が注目されています。その現象の主役は華僑や華人とよばれる人々です。 本事典では、華僑華人に関する興味深い話題を提供しながら、現代の華僑華人研究の全体像を浮き彫りにしています。 第 I 部は、「総説」として、華僑華人の歴史、経済、生活・文化、研究史の各章がそれぞれに相応しい学問分野から論じています。 第 II 部では、華僑華人が住む世界各地を多面的に、すなわち従来は華僑華人に関心をあまり示してこなかった学問分野からも取り上げて論述しています。第 III 部では、研究対象とみなされてこなかった事象・現象、既存の概念によって「華僑華人」に分類されなかった人々を扱うために「フロンティア」とし、3章(「グローバリゼーション」、「マイノリティ・グループの移住と定着」、「記録と展示」)として構成していることが大きな特徴とであるといえます。 厳選されたテーマ=約200程度を取り上げ、見開き完結で、初学者から研究者にいたる幅広い読者のニーズに応えることができる有益な事典です。