兄と弟の3歳仲間の世界へ : 日誌的観察記録から
目次
はじめに
1章 船出する3歳(第1期:3歳0ヶ月~3歳2ヶ月)
1 第1期(兄・U):弟の出現、不安と疎外感
(1)3歳0ヶ月のU:さまざまな不安
(2)3歳1ヶ月のU:不安や疎外感の高まり
(3)3歳2ヶ月のU:平和な小康状態、友だちと遊ぶ
2 第1期(弟・Y):背伸び、チンピラ化した兄の模倣
(1)3歳0ヶ月のY:分からなくても背伸びでケンカも
(2)3歳1ヶ月のY:周りをよく見て同調し背伸び、兄貴の真似でチンピラ
(3)3歳2ヶ月のY:いろいろな子どもと遊べる、兄とも楽しく
2章 自分の力を感じ始める3歳(第2期:3歳3ヶ月~3歳5ヶ月)
1 第2期(兄・U):「だって」と自己主張、親には反抗
(1)3歳3ヶ月のU:弟に対しては優位感、親の指示には従いたくない
(2)3歳4ヶ月のU:仲間遊び充実せず、親へ攻撃、戦いごっこ、心の理解は進む
(3)3歳5ヶ月のU:仲間関係は広がり、弟は再びライバルに
2 第2期(弟・Y):兄の交友圏の周辺で、徐々に力を自覚
(1)3歳3ヶ月のY:兄の仲間に入れずに、親には規範に従えと命令
(2)3歳4ヶ月のY:力をつけUの遊び相手に、パワーを自覚し、頑固に自己主張
(3)3歳5ヶ月のY:兄の遊び仲間の一員になり、交流も広がる
3章 パワーアップし拡がる3歳の世界(第3期:3歳6ヶ月~3歳8ヶ月)
1 第3期(兄・U):弟の排除と自我主張、悪の喜び
(1)3歳6ヶ月のU:仲間もできて、弟をあやしたり、排除したり
(2)3歳7ヶ月のU:我を主張し、泣き訴え多く、過去や未来や死を思う
(3)3歳8ヶ月のU:自分の権利を防衛しようと叫び、悪を自覚する
2 第3期(弟・Y):兄とのケンカ、悪くても反省せず
(1)3歳6ヶ月のY:未来を尋ね、指示聞かず「だって」で自己主張
(2)3歳7ヶ月のY:仲間とのシール交流で自分の力を感じる
(3)3歳8ヶ月のY:兄の友とも気分は対等、背伸びで会話
4章 不安と希望、脱皮し始める3歳(第4期:3歳9ヶ月~3歳11ヶ月)
1 第4期(兄・U):友との交流、弟へのアンビバレンツ
(1)3歳9ヶ月のU:友ができる、母を独り占めしたく父も弟も邪魔
(2)3歳10ヶ月のU:弟は目障り、不公平さで父を告発、自分の非は認めず
(3)3歳11ヶ月のU:鬱屈するエネルギーと攻撃性、母に甘え弟と奪い合う
2 第4期(弟・Y):兄と対等に遊ぶ、周りが見えてくる
(1)3歳9ヶ月のY:兄や友を気遣う、親の注意は聞き流し、兄の真似で生きる
(2)3歳10ヶ月のY:自分の夢を語ったり、母は誰から生まれたか尋ねる
(3)3歳11ヶ月のY:兄とケンカ可能に、いろいろ考える力、親の指示には反抗
〈補足〉母親が子どものすぐ側にいること
おわりに
引用文献
解説――3歳児たちのきらめき(高田 明)
あとがき