ヘルスケアを支えるバイオ計測 (CMCテクニカルライブラリー 797 . バイオテクノロジーシリーズ)

ヘルスケアを支えるバイオ計測

CMCテクニカルライブラリー 797 . バイオテクノロジーシリーズ

編著
情報
医歯薬・生命
植田充美監修
植田充美(農学研究科 / 分担執筆, 監修)
Mitsuyoshi Ueda (農学研究科, 分担執筆, 監修)
出版年月
図書体裁
B5判
出版社
シーエムシー出版
ISBN
9784781316482
定価(税抜)
4,600
頁数
258
本文言語
日本語

内容紹介

生活習慣病予防や健康管理の意識の高まりとともに重要性が増すヘルスケアについて、様々な生体情報計測技術・取得した計測データの活用・ウエアラブルヘルスケアへの展開まで、総勢53名の研究者が詳細に解説。

目次

第1章 ヘルスケアを支えるバイオ計測の意義  (植田充美)
1 はじめに
2 バイオ計測による分析のデジタル評価へ
3 ビッグデータの集中管理化へ
4 ウエアラブル計測とその将来志向へ

第2章 ヘルスケアを支える生体情報計測  (久保田博南)
1 はじめに
2 歩数計・活動量計
3 体重計・体脂肪計
4 脈拍計
5 パルスオキシメータ
6 心電図モニタ
7 血圧計
8 スマートフォンとヘルスケア機器との関係
9 これからのヘルスケア機器
10 医療機器とヘルスケア機器

第3章 データの活用
1  状態推定技術が拓く次世代ヘルスケア  (小栗宏次)
1.1 「病気の診断」から「状態の推定」へ
1.2 生体信号のモニタリング
1.3 自動車運転におけるドライバの状態推定
1.4 お化け屋敷における「ビビり度」推定
1.5 カフレス血圧推定技術
1.6 トイレでの状態推定技術
1.7 まとめ
2 超臨界流体抽出分離技術を用いた代謝プロファイリング  (和泉自泰、竹田浩章、馬場健史)
2.1 はじめに
2.2 超臨界流体
2.3 超臨界流体抽出
2.4 超臨界流体クロマトグラフィー質量分析
2.5 オンライン超臨界流体抽出―超臨界流体クロマトグラフィー質量分析
2.6 おわりに
3 ヘルスケアのためのイメージング技術  (有久 亘、瀬藤光利)
3.1 健康とは
3.2 健康の捉え方
3.3 身体疾患のイメージング
3.3.1 アルツハイマー型認知症
3.3.2 肝細胞がん
3.3.3 アテローム性動脈硬化
3.4 精神疾患・メンタルヘルスのイメージング
3.5 ソーシャルヘルスのイメージング
3.6 ヘルスケアのためのイメージング
4 ビッグデータを活用したデジタルヘルスケアに向けた開発  (和辻 徹、田上信介)
4.1 はじめに
4.2 実証事業と標準化
4.2.1 実証事業
4.2.2 標準化
4.3 普及に向けた枠組み
4.4 ヘルスケア製品とプロジェクト
4.5 ヘルスケアにおけるビッグデータとビジネスモデル
4.6 今後の進展

第4章 技術開発
1  ヘルスケアモバイルバイオセンサーの開発  (民谷栄一)
1.1 はじめに
1.2 バイオセンサーのモバイル化のための電気化学測定システムの開発
1.3 モバイル型遺伝子センサーとその応用
1.4 モバイル型イムノセンサー
1.5 モバイル型生菌数センサー
1.6 携帯電話―バイオセンサーシステムの開発
1.7 今後の展開
2 血液一滴で高度な診断が可能となるデスクトップ型血液分析装置  (小林大造、服部浩二、小西 聡)
2.1 はじめに
2.2 デスクトップ型血液分析装置
2.3 血球/血漿分離デバイス
2.4 オンチップ定量分注デバイス
2.5 吸光光度分析デバイス
2.6 おわりに
3 在宅診断用ヘルスケアチップの開発  (高井まどか)
3.1 はじめに
3.2 在宅での血液分析を目的とした採血システムの開発
3.3 血液成分分析のための電気化学バイオセンサの開発
3.4 マイクロ流路内壁へのタンパク質および血球付着抑制
3.5 おわりに
4 次世代ヘルスケアのためのバイオセンサー・バイオチップ開発  (横山憲二、岩佐尚德、小澤一道、佐々木典子、平塚淳典)
4.1 はじめに
4.2 酵素電気化学バイオセンサー
4.3 自己血糖測定(SMBG)用バイオセンサー
4.4 好熱性糸状菌由来FADGDH
4.4.1 好熱性糸状菌FADGDH 遺伝子の探索
4.4.2 好熱性糸状菌FADGDH の機能解析
4.5 次世代バイオセンサー・バイオチップ展望
5 シリコンリング光共振器をベースとしたバイオセンサーの開発  (池田 丈、黒田章夫、横山 新)
5.1 半導体をベースとしたバイオセンサー
5.2 シリコンの光学特性
5.3 リング光共振器
5.4 レセプターの固定化
5.5 リング光共振器によるバイオセンシング
5.6 多項目検査への応用
6 蛍光増強効果をもつナノ構造基板を用いたタンパク質の高感度検出  (秋元卓央、安田 充)
6.1 はじめに
6.2 蛍光増強効果をもつナノ構造基板
6.2.1 高表面積のナノ構造基板
6.2.2 物理現象を利用するナノ構造基板
6.3 薄膜干渉基板を用いた高コントラスト蛍光イメージング
6.3.1 高コントラスト蛍光イメージング技術の開発
6.3.2 高コントラスト蛍光イメージング技術を用いたタンパク質の検出
6.4 おわりに
7 ホールセンサーLSI を用いた非侵襲連続血糖値センサー  (村上裕二)
7.1 はじめに
7.2 糖尿病と血糖値センサー
7.3 ホールセンサーLSI を用いる「貼る」血糖値センサー
7.4 今後の血糖値や生活習慣病対策センサー開発に向けて
8 線虫嗅覚を用いた高精度がん検出法  (広津崇亮)
8.1 はじめに
8.2 がんの現状
8.3 がんの匂いとがん探知犬
8.4 線虫C. elegansの嗅覚と匂いに対する走性行動
8.5 線虫のがんの匂いに対する反応
8.6 線虫によるがん診断n-noseの精度
8.7 n-noseの利点,欠点
8.8 今後の発展
9 バイオ計測に向けたプリンタブルナノ光学デバイスの開発  (遠藤達郎)
9.1 はじめに
9.2 ナノ光学デバイスの創製とバイオ計測への応用
9.2.1 ナノフォトニクス
9.2.2 ナノフォトニクスを基盤技術としたバイオ計測デバイスの開発
9.3 プリンタブルフォトニクスを用いたナノ光学デバイスの開発
9.3.1 ナノインプリントリソグラフィー
9.3.2 プリンタブルフォトニクス
9.3.3 プリンタブルフォトニクスを用いたハイドロゲル製フォトニクス結晶の作製
9.4 おわりに
10 手のひらサイズの非侵襲血糖値センサー  (山川考一)
10.1 はじめに
10.2 中赤外レーザーを用いた非侵襲血糖値センサーの開発
10.3 まとめ
11 バイオトランジスタによる生体分子計測  (合田達郎、宮原裕二)
11.1 バイオトランジスタの最新動向
11.2 高集積化MOSトランジスタのバイオ応用
11.2.1 DNAシーケンサー
11.2.2 イオンイメージングセンサー
11.3 有機バイオエレクトロニクス
11.3.1 有機電気化学トランジスタ
11.3.2 有機電気化学イオンポンプ
11.4 まとめ
12 非侵襲的血糖値測定―構造色ゲルを利用したグルコースセンサー  (竹岡敬和)
12.1 はじめに
12.2 人工膵臓開発のためのグルコース認識ゲルの研究
12.3 グルコース認識高分子ゲルの非侵襲的血糖値センサーへの利用
12.4 生理条件下で機能するフェニルボロン酸誘導体の開発とその高分子ゲルへの利用
13 尿糖センサー  (伊藤成史)
13.1 はじめに
13.2 尿糖センサーの動作原理と層構造
13.2.1 動作原理
13.2.2 センサーの層構造
13.3 尿糖測定の意義
13.4 ワイドレンジ尿糖計の出現
13.4.1 ワイドレンジ尿糖センサーの開発
13.4.2 SGLT2阻害薬への応用例
13.5 ヘルスケアモニターとしての意義
14 低分子物質に対する抗体開発とバイオセンサーへの応用  (三宅司郎、山崎朋美)
14.1 はじめに
14.2 低分子物質とタンパク質との結合
14.2.1 カルボキシ基
14.2.2 アミノ基
14.2.3 ヒドロキシ基
14.2.4 カルボニル基
14.2.5 フェノールのヒドロキシ基
14.3 抗体の作製
14.3.1 モノクローナル抗体
14.3.2 遺伝子組換え抗体
14.4 バイオセンサーへの応用
14.5 まとめ
15 半導体センサーISFETを利用したイムノアッセイ系の開発  (泊 直宏、山本佳宏)
15.1 はじめに
15.2 電子デバイスによるバイオ計測:センサーを利用したイオン計測
15.3 半導体イオンセンサー:ISFETの概要
15.4 ISFETによるバイオ計測:酵素反応計測
15.5 ISFETによるイムノアッセイ系の構築
15.5.1 抗体標識用酵素のISFETによる計測
15.5.2 イムノアッセイ系の構築と計測系の検証
15.6 ISFETを利用した迅速イムノアッセイの試み
16 体液中マイクロRNAによる未来型診断とは  (松﨑潤太郎、落谷孝広)
16.1 はじめに
16.2 体液中miRNAとは
16.3 体液中miRNA診断の該当疾患
16.4 miRNA測定技術
16.4.1 マイクロアレイ
16.4.2 次世代シークエンサー
16.4.3 定量的RT-PCR法
16.5 おわりに

第5章 「ウエアラブル」への展開
1 キャビタス(体腔)センサ―コンタクトレンズ型バイオセンサ,マウスガード型センサ―  (三林浩二)
1. 1 はじめに
1. 2 ソフトコンタクトレンズ(SCL)型グルコースセンサ
1.2.1 SCL型グルコースセンサの作製と特性評価
1.2.2 経口ブドウ糖負荷試験での涙液グルコース計測
1.3 マウスガード型バイオセンサ
1.3.1 マウスガード型グルコースセンサの作製と特性評価
1.3.2 ヒト口腔内環境を模倣したグルコース計測
1.4 おわりに
2 マイクロシステムを用いたウェアラブルヘルスケア機器  (芳賀洋一、鶴岡典子、松永忠雄)
2.1 はじめに
2.2 超音波による血管径計測を利用したカフ無し血圧センサ
2.3 体表装着型発汗センサ
2.4 微小循環を用いた皮下生体成分モニタリングシステム
2.5 収束超音波を用いた経穴刺激
2.6 携帯通信端末と通信ネットワークを利用した計測データの有効活用
2.7 おわりに
3 ウェアラブル脳波計の開発  (成瀬 康、横田悠右 、東 佑一朗)
3.1 はじめに
3.2 脳波の原理と限界
3.2.1 脳波の原理
3.2.2 脳波の限界
3.3 簡単に脳波計測が可能なウェアラブル脳波計の開発
3.3.1 一般的な脳波計測手法
3.3.2 導電性ジェルが不要で簡単に脳波が計れる技術の開発
3.3.3 ウェアラブル脳波計のための小型脳波計とヘッドギアの開発
3.3.4 開発したウェアラブル脳波計の評価
3.4 おわりに
4 有機トランジスタ型化学センサの開発動向  (南 豪、南木 創、時任静士)
4.1 はじめに
4.2 有機トランジスタ型化学センサの構造と動作原理
4.3 免疫センサ
4.4 酵素反応を利用した硝酸イオンおよび乳酸イオンセンサ
4.5 糖センサ
4.6 印刷法を用いたデュアルゲート型有機トランジスタ
4.7 おわりに
5 唾液検査に用いる新規デバイスの開発動向  (脇田慎一)
5.1 はじめに
5.2 唾液検査の対象項目
5.3 新規の研究対象項目
5.4 バイオセンサーとマイクロ流体デバイスの最前線
5.4.1 電位検出型バイオセンサー
5.4.2 電流検出型バイオセンサー
5.4.3 ポンプ送液型マイクロ流体デバイス
5.4.4 電気泳動型マイクロ流体デバイス
5.4.5 遠心送液型マイクロ流体デバイス
5.5 おわりに
6 ヘルスケアを支えるバイオガス計測  (利川 寶)
6.1 はじめに
6.2 呼気中一酸化炭素(CO)/二酸化炭素(CO2)同時測定システム CARBOLYZER2(mBA-2001)
6.2.1 アプリケーションと臨床使用例
6.3 生体ガス中水素(H2)/メタン(CH4)/一酸化炭素(CO)専用ガスクロマトグラフィ TRIlyzer(mBA-3000)
6.3.1 使用事例
6.4 生体ガス中水素(H2)ガスモニター ハイドライザー(mBA-31)
6.4.1 水蒸気の影響を受けないセンサーの採用
6.4.2 呼気サンプラー部に除湿筒を設置
6.4.3 使用事例
6.5 生体ガス中硫化水素(H2S)/メチルメルカプタン(CH3SH)専用ガスクロマトグラフィ TWIN BREASORⅡ(TB2-14J)
6.6 あとがき
7 絆創膏型生体活動モニタリングシステムの開発  (前中一介)
7.1 はじめに
7.2 ウエアラブル生体活動モニタリング
7.3 絆創膏型生体活動モニタリングシステム
7.4 開発例
7.4.1 海外の例
7.4.2 我々の開発例とその詳細
7.5 絆創膏型システムの特性向上
7.5.1 生体信号処理ASIC
7.5.2 コンボセンサと無線内蔵MPU
7.6 まとめ
8 脈拍計測機能付き活動量計「PULSENSE」の開発  (小須田 司)
8.1 はじめに
8.2 脈拍計測技術の紹介
8.2.1 光学式脈拍計測技術
8.2.2 外来光除去技術
8.2.3 体動ノイズ除去技術
8.3 脈拍計測機能付き活動量計「PULSENSE」の開発
8.3.1 コンシューマー市場におけるウエアラブル活動量計の動向
8.3.2 脈拍計測機能付き活動量計「PULSENSE」の紹介
8.3.3 医療分野への応用の可能性
8.4 まとめ

図書に貢献している教員