テクストと映像がひらく教育学

テクストと映像がひらく教育学

単著
教育
社会
倉石一郎(人間・環境学研究科 / 著者)
Ichiro Kuraishi (人間・環境学研究科, 著者)
出版年月
図書体裁
A5判
出版社
昭和堂
ISBN
9784812218068
定価(税抜)
2,800
頁数
320
本文言語
日本語

内容紹介

スクールカーストや教育システム、教師と生徒の関係などの教育学上の問題を、各章の主題に沿ったテクストの世界を味わいながら深く考察する。古今東西の文学・映画作品、上申書など広く教育をテーマとした作品を取り上げる。はじめて「教育学」にふれる学生に最適。

目次

■第Ⅰ部 教師の世界■

第1講 教師生活は不条理の連続 [坊っちゃん、炎上す]
      …夏目漱石『坊っちゃん』

第2講 教職の女性化と学校のケア機能 [「五十三人の学級の母になりました]
      …平野婦美子『女教師の記録』

第3講 教師-生徒の人間関係学 [なぜ生徒は授業中に内職できるのか?]
      …W・ウォーラー『学校集団』/E・ハンター『暴力教室』

第4講 教師の限界 [ジェントルマンの園から描かれる「無力さの物語」]
      …P・ウィアー『いまを生きる』

■第Ⅱ部 子どもの世界■

第5講 長期欠席・不登校の壁にいどむ [子どもの生活というパンドラの函]
      …無着成恭『山びこ学校』/高知市福祉部会『きょうも机にあの子がいない』

第6講 だれが進路を決定するのか [クリスとゴーディだけが田舎町を抜け出せた理由]
      …S・キング『スタンド・バイ・ミー』

第7講 マイノリティと学校 [在日する者の声]
      …朴鐘碩『民族的自覚への道:就職差別裁判上申書』

第8講 「スクールカースト」という擬似問題 [格付け、そんなに気になる?]
      …S・キング『キャリー』/朝井リョウ『桐島、部活やめるってよ』

■第Ⅲ部 学校というシステム■

第9講 「非凡」を育てる教育、「平凡」を育てる人づくり [小学校の学級制度の闇]
      …柳田国男「平凡と非凡」

第10講 もうひとつの戦後日本の教育改革 [〈教権確立〉という野望のゆくえ]
      …『第一次米国教育使節団報告書』

第11講 教科書無償闘争から展望する未来 [タダでもらってもうれしくない教科書]
      …高知追手前高校部落問題研究部作『たたかいは炎のように』

第12講 社会移動と学校 [アメリカ版『下町ロケット』の主役は黒人女性]
      …I・メルフィ『ドリーム』/ルーリー+ヒル『黒人ハイスクールの歴史社会学』

図書に貢献している教員