景観から風土と文化を読み解く (情報とフィールド科学 6)
目次
第1章 景観観察の基本的な考え方
見たものを記録する/景観を言語化する二つのプロセス/景観から情報を見出すプロセス/事前の関心事とフィールドワーク/自分のフィルター/自分自身の関心事とは/表現するためのプロセス/特定の事物の観察から関連する事物の観察へ/特定の事物との連関を見る/連関を総合的に見る/ばらばらな事物をつなぐ/部分と全体/全体を理解するとは/分析主体の近代科学/世界はひとつのシステムでできているのか/誰が壮大な研究を行うのか/景観の全体を読み解く
第2章 自然の精緻な利用を読み解く
ズームインとズームアウト/ベトナム農村での苗取りの景観の読み解き/ベトナムの水田景観の読み解き/読み解きはひとつではない/ベトナム農村の景観観察/ベトナム農村景観の読み解き①屋敷地と樹木/ベトナム農村景観の読み解き②畑地と野菜/ベトナム農村景観の読み解き③低地と水田/景観観察での読み解きの直接的な効用/景観観察での読み解きの利用/村の景観観察から地域の理解へ/海岸沿いの農村景観/景観に共通点を見出す/モデルと地域区分図/地域区分図の作成と現地調査/ベトナム紅河デルタ地域区分図の作成/東南アジアの農業と地形/人と自然の関わりを読み解く/自然の精緻な利用を読み解く意義
第3章 社会の制度と文化の歴史を読み解く
インドネシア・スラウェシの農村景観から/さまざまな資料から景観を読み解く/フィールドノートの利用/高谷好一フィールドノート/インドネシア・スラウェシの土地利用の変化を読む/一九八〇年の農村景観/現地での農村景観の観察と聞き取り/農村景観の読み解き/人間活動の読み解き/東南アジアの歴史と農村景観/変化する農村景観/地域の農耕文化からグローバルな営農システムへ
おわりに 景観観察から日本と世界を考えてみる