金(女真)と宋 : 12世紀ユーラシア東方の民族・軍事・外交 (京大人文研漢籍セミナー 9)

金(女真)と宋

12世紀ユーラシア東方の民族・軍事・外交

京大人文研漢籍セミナー 9

共著
地域研究
歴史
京都大学人文科学研究所附属東アジア人文情報学研究センター編, 古松崇志, 伊藤一馬, 井黒忍著
古松崇志(人文科学研究所 / 共著者)
Takashi FURUMATSU (人文科学研究所, 共著者)
出版年月
出版社
研文出版
ISBN
9784876364657
定価(税抜)
1,500
頁数
169
本文言語
日本語

内容紹介

12世紀前半、東北アジアの辺境から女真が勃興し、金国を建国し、契丹・北宋をあいついで滅ぼしてユーラシア東方に覇をとなえた。本書は、『三朝北盟会編』という南宋時代の歴史書を糸口に、北宋亡国前後の経緯を克明に記すその歴史叙述の特徴を考察するほか、北宋滅亡の理由を軍事・戦争に着眼してさぐるとともに、歴史を動かす主役となった「女真」集団の形成過程についても説き及び、激動するこの時代のユーラシア東方史を幅広い視点から考える。

目次

はしがき  古松崇志

『三朝北盟会編』を読むー亡国の史書ー 古松崇志
 はじめに
 一 徐夢莘と『三朝北盟会編』
 二 『三朝北盟会編』の流伝と研究
 三 『三朝北盟会編』「政宣上帙」を読む
 おわりに―今後に向けて

北宋最強軍団とその担い手たちー澶淵の盟から靖康の変へ― 伊藤一馬
 はじめに
 一 北宋の軍事・外交情勢とその変遷
 二 北宋の軍事基盤:軍事力の担い手と供給源
 三 靖康の変と西兵
 おわりに

女真の形成―東北アジアにおける諸集団の興亡― 井黒 忍
 一 女真と満洲
 二 他者が見た姿と自己が描く姿
 三 耶懶完顔部と女真の海事能力
 四 曷蘇館女真と非女真集団の役割
 五 新たなる「女真」意識
 まとめ

図書に貢献している教員