サーストン万華鏡 |Publications by Kyoto University Researchers

サーストン万華鏡

人と数学の未来を見つめて

Edited Volume

Mathematics & Physics

小島定吉, 藤原耕二編

藤原耕二(Graduate School of Science / Editor, Author of Chapter/Section)

Koji Fujiwara (Graduate School of Science, Editor, Author of Chapter/Section)

Year-Month: 2020.09
Format: A5判
Publisher: 共立出版
ISBN: 9784320114371
Price: 2,800
Pages: 240
Language: Japanese

Outline

ポアンカレ予想を超えた数学者が見た景色とは
　ウィリアム・サーストン（1946-2012年）は，幾何学に大きな足跡を残した数学者である。1982年に3次元多様体の研究に対する貢献でフィールズ賞を受賞し，（ポアンカレ予想を含む）幾何化予想を提唱したことでも知られている。
　サーストンは生前，幾何化予想を万華鏡にたとえた。色を8種類の幾何構造，細片を多様体のピース，鏡映模様を幾何学的ピースに分解された3次元多様体に。万華鏡を一振りするたびに新しい多様体が生まれる。
　サーストンはその独特の感性で，どのような数学を描いたのか。そして，数学の理解と伝承の困難さに向き合ったとき，数学の進展についてどのような示唆を与えたか。
　豪華な著訳者陣が，多様な角度からサーストンの数学観を紐解く。そこには，人の心理と切り離すことのできない数学の営みが，鮮やかに浮かび上がるだろう。

サーストン万華鏡 : 人と数学の未来を見つめて