信託法制の新時代 : 信託の現代的展開と将来展望

信託法制の新時代

信託の現代的展開と将来展望

編著
法律
能見善久 他編
木南敦(法学研究科 / 分担執筆)
Atsushi Kinami (法学研究科, 分担執筆)
出版年月
図書体裁
A5
出版社
弘文堂
ISBN
9784335357169
定価(税抜)
4,000
頁数
416
本文言語
日本語

内容紹介

信託の新しい時代を切り拓く!
改正信託法施行後10年を迎えた2017年。改正によって、新たな活用方法が広がり、超高齢社会の進展とともに新たな担い手が生まれ、金融機関の役割としてフィデューシャリー・デューティという新しい概念も登場しています。
新しい活用、担い手、概念の登場で、今、あらためて注目されている「信託」について、第一線の研究者が、多角的な視点で信託制度の現在に迫り、将来への展望を示します。

目次

第1編 民事法的観点からの現代的展望と将来展望
 転換期の信託法―受益者利益の保護強化を目指して(能見善久〔学習院大学教授・東京大学名誉教授〕)
  贈与、遺贈、および、信託(山田誠一〔神戸大学教授〕)
 信託と遺留分をめぐって(角紀代恵〔立教大学教授〕)
 詐害信託の取消し等における信託受益者の地位(沖野眞已〔東京大学教授〕)
 公平義務の広がり(佐久間毅〔同志社大学教授・京都大学名誉教授〕)
 信託事務の第三者委託について(山下純司〔学習院大学教授〕)
 限定責任信託と不法行為責任(加毛明〔東京大学准教授〕)
 信託法に対する立法技術的諸問題(道垣内弘人〔東京大学教授〕)

第2編 商事法的観点からの現代的展望と将来展望
 商事信託法の課題と展望(神田秀樹〔学習院大学教授・東京大学名誉教授〕)
 投資スキームとしての信託(神作裕之〔東京大学教授〕)
 事業継承を目的とする株式信託(中東正文〔名古屋大学教授)
 商事信託における受託者機能の分担(小出篤〔学習院大学教授〕)
 金融分野における「フィデューシャリー・デューティー」の用語法についての一考察(松元暢子〔学習院大学教授〕)
 信託会計の課題と展望(弥永真生〔筑波大学教授〕)

第3編 信託に関する今日的な動向
 民事信託の新たな展開(新井誠〔中央大学教授・筑波大学名誉教授〕)
 公益信託法改正とその課題(樋口範雄〔武蔵野大学教授・東京大学名誉教授〕)

第4編 比較法による視座からの現代的展開と将来展望
 100歳時代の信託―英米法における認知症への対応(樋口範雄〔武蔵野大学教授・東京大学名誉教授〕)
 アメリカの信託法における判例法と制定法(木南敦〔京都大学教授〕)
 英国信託法の国際的変容―比較法と日本信託法の展望〔溜箭将之(立教大学教授〕)

第5編 税法による視座からの現代的展開と将来展望
 fideicommissumと信託法理の生成(中里実〔東京大学教授〕)
 「グローバルな税の透明性」と信託(増井良啓〔東京大学教授〕)
 公益のための信託と税制(藤谷武史〔東京大学准教授〕)

図書に貢献している教員