世阿弥の稽古哲学

世阿弥の稽古哲学

単著
文学・芸術
西平直(教育学研究科 / 著者)
Tadashi Nishihira (教育学研究科, 著者)
出版年月
図書体裁
四六判
出版社
東京大学出版会
ISBN
9784130101462
定価(税抜)
4,000
頁数
360
本文言語
日本語

内容紹介

芸道思想の古典とされる世阿弥の伝書.そこに秘められた深い稽古の智慧.『風姿花伝』だけ読んだのでは見えてこない,伝書全体の根底に潜む壮大な稽古の逆説的ダイナミズム.「無心」「劫来」「我意分」「離見の見」――その稽古哲学を読みとく試みである.

目次

はじめに
1章 伝書はいかなる視点から読まれてきたか――そしていかに読みうるか
2章 伝書理解のための補助線――理論枠組みの設定,そして作業図
3章 稽古の教えに秘められた智慧――稽古の「次第梯登」
4章 稽古開始以前の子ども――「七歳をもて初めとす」が前提にした子どもの身体
5章 稽古における型の問題(研究ノート)
6章 伝書における無心の厚み
7章 伝書における二重の見――「離見の見」と「書く世阿弥」
8章 有主風と我意分――無心における創造性・主体性とはどういうことか
9章 息と音楽性――根底に流れる位相を稽古するとはどういうことか
10章 序破急――成就するとはどういうことか
結び――むすんで,ひらいて
補章 世阿弥の還相――〈他者〉の問題
あとがき
増補新装版 あとがき
「書く世阿弥」との対峙――西平直『世阿弥の稽古哲学』に寄せて(天野文雄)

図書に貢献している教員