無心のケア
目次
序 章 「無」の思想に基づくケア理論の構築―ケアの根源を求めて―
1 「ケア」の思想と「無」の思想の邂逅
2 共同社会の倫理課題としての「ケアの倫理」
3 「無」の思想の系譜
4 学校教育・心理臨床の現場における「ケアリング」の概念
5 医療・福祉・宗教の現場における「スピリチュアルケア」の概念
6 「臨床の知」の地平、「臨床教育学」の視座
7 本書成立までの経緯と本書の構成について
第1章 「無心のケア」という問題提起
1 クライシス・ペイン・ビリーフ
2 脱学習
3 「純粋分節」
4 寄り添うということ
コラム① 存在としての「ケア」の在り方
第2章 「一/多」モデルに基づいたスピリチュアルケア理論概要
はじめに
1 スピリチュアルケア第一理論:一般的人間観に基づいたスピリチュアルケア理論
2 「ビリーフ自由」な次元の人間観・世界観構築
3 「一/多」モデル(「一/多」の人間観・世界観モデル)
4 「一/多」モデルからみた「個人(生)」
5 スピリチュアルケア第二理論:「一/多」モデルに基づいたスピリチュアルケア理論
6 生の最基本実践としての「一」覚「多」現
コラム② 参与観察を通してスピリチュアルケアを考える
第3章 グリーフケアを支えるビリーフ
1 私的な例示-一種のグリーフ(悲嘆)体験-
2 理論的観点から捉える喪失体験とグリーフケア
3 悲嘆を癒すケアの方法
4 グリーフケアを支えるビリーフと今後の課題
コラム③ being再考
第4章 カルマ・ヨーガと無心のケア
はじめに
1 『バガヴァッド・ギーター』におけるカルマ・ヨーガ
2 メロドラマから抜け出す
3 行為の本質
4 カルマ・ヨーガは可能なのか
5 気づきと無心のケア
コラム④ 悲しみの器と煩悩のケア
第5章 教育におけるマインドフルネスと無心
はじめに
1 私と世界
2 私とカリキュラム
3 私と他者
4 私と私
おわりに
コラム⑤ 無心のケア、あるいはスピリチュアルケアを前にしての戸惑い
第6章 無心のケアが開かれるとき
はじめに
1 ケアする中で相手と心が通じ合うということ
2 ケアする中で相手の生きている意味を求めるということ
3 心は木石のごとし
4 ウパスターナ ― 傍らにいるということ―