近代天皇制と伝統文化 : その再構築と創造
目次
序 論
第Ⅰ部 天皇制
第1章 伝統文化の再構築と創造
はじめに
一 陵墓――「万世一系」の視覚化
二 御物と文化財――秘匿性と公開性
三 皇室儀礼――互換性(普遍性)と固有性
四 京都御苑と皇居――古都と帝都
むすびにかえて――京都生まれの明治皇室の世代論
第2章 近代皇室の仏教信仰
はじめに
一 近世の泉涌寺
二 明治前期の泉涌寺
三 一八九五年、泉涌寺における明宮皇太子の病気平癒御修法
四 英照皇太后・晃親王の仏式葬儀
むすびにかえて
第Ⅱ部 歴史意識
第3章 奈良女高師の修学旅行
はじめに
一 修学旅行の展開
二 奈良女子高等師範学校の修学旅行
三 修学旅行で何を学んだか
むすび
第4章 「郷土愛」と「愛国心」をつなぐもの
はじめに
一 「郷土愛」と「愛国心」をつなぐもの
二 紀念祭の時代
おわりに
第5章 桜の近代
はじめに
一 日本における桜の地域的展開
二 史蹟名勝天然紀念物としての桜
三 植民地・朝鮮の桜
まとめ
第Ⅲ部 文化財
第6章 二〇世紀の文化財保護と伝統文化
はじめに
一 第一次世界大戦前後の史跡・名勝
二 黒板勝美と文化財保護
三 天皇制と文化財
四 日本的な文化財の発現
五 国立公園の登場
おわりに
第7章 現地保存の歴史と課題
はじめに
一 文化財返還をめぐる世界の動向
二 近代日本の文化財の移動
三 現地保存と文化財保護
むすび
補 論 近代天皇制と「史実と神話」
注
あとがき
事項索引/人名索引