チベットの歴史と社会 ( 上下)

チベットの歴史と社会

上下

編著
地域研究
社会
歴史
岩尾 一史, 池田巧編
池田巧(人文科学研究所 / 編集, 分担執筆)
IKEDA Takumi (人文科学研究所, 編集, 分担執筆)
出版年月
図書体裁
A5判
出版社
臨川書店
ISBN
9784653045618
定価(税抜)
4,500
頁数
360
本文言語
日本語

内容紹介

歴史学、宗教学、言語学、人類学など各分野の専門家が集結し、最 近のチベット研究の成果をふんだんに盛り込んだ、日本のチベット 学の現在を知るための書。本書は既に存在する解説書とは一線を画 し、平易な概説と専門的な論文との間の架け橋となる。 上巻は歴史篇・宗教篇を収録。

目次

上巻〔歴史篇・宗教篇〕
はじめに(岩尾一史)
〔歴史篇〕
   歴史篇 序文(岩尾一史)
 第1章 古代期のチベット(岩尾一史)
  コラム チベットの名称(武内紹人)
 第2章 皇帝家の失墜と仏教の復興(井内真帆)
  コラム 古代チベットの占い(西田 愛)
 第3章 モンゴル政権・明朝中国との接触とチベット社会の変容(山本明志)
 第4章 ダライ・ラマ政権成立前後のチベットと東方ユーラシア(池尻陽子)
  コラム 歴代のダライ・ラマとパンチェン・ラマ(池田 巧)
 第5章 ダライ・ラマの即位を巡る争いと清朝の影響力のはじまり(小松原ゆり)
  コラム 「熬茶」と中央ユーラシアの仏教世界(岩田啓介)
 第6章 チベットと近代世界(小林亮介)
  コラム チベットの貨幣(小松原ゆり)
 第7章 現代チベット社会の形成と展開(大川謙作)
 歴史篇 参考文献
〔宗教篇〕
 宗教篇 序文(加納和雄)
 第8章 インド仏教中観派のチベットへの展開(熊谷誠慈)
 第9章 チベット仏教思想史の再構築に向けて ―新出資料カダム全集― (加納和雄)
  コラム 古代チベットの宗教(西田 愛)
 第10章 ゲルク派 ―論理・実践・詩― (根本裕史)
  コラム チベットの聖地巡礼(村上大輔)
 第11章 チベット語仏典の諸相(小野田俊蔵)
  コラム デルゲパルカン(池田 巧)
 第12章 ニンマ派の世界観と実践論 ―ロンチェンパ「休息三部作」が説くゾクチェン修道論におけるマインドフルネス― (マルク=アンリ・デロッシュ/訳・根本裕史)
  コラム チベット美術概説(大羽恵美)
 第13章 「仏(ふつ)」の教えとしてのボン教(三宅伸一郎)
  コラム 暦と縁起担ぎ(小野田俊蔵)
 宗教篇 参考文献 

下巻〔社会篇・言語篇〕
〔社会篇〕
 社会篇 序文(小西賢吾)
 第14章 穢れと身代わりの思想 ―チベット民間信仰序説― (村上大輔)
  コラム チベット人の食生活とチベットの食べもの(井内真帆)
 第15章 僧院と宗教儀礼(小西賢吾)
  コラム 東チベット、暮らしの中の仏教復興(目本祐介)
 第16章 芸能から捉えるチベット難民社会のダイナミズム(山本達也)
  コラム チベット医学の展開(長岡 慶)
 第17章 「いきもの」を通してみるチベット人の生活世界 ―牧畜と生業コミュニティ―(別所裕介)
  コラム ブータンの歴史と仏教(熊谷誠慈)
 社会篇 参考文献
〔言語篇〕
 言語篇 序文:チベット学と言語学のあいだで(池田 巧)
 第18章 チベット語の歴史(武内紹人)
  コラム チベット語の木簡(武内紹人)
 第19章 チベット語の文法を動的に見る(星 泉)
 第20章 チベット語方言を俯瞰的に見る(海老原志穂)
  コラム 宗教と民族を超えたチベット語の話者たち(海老原志穂)
 第21章 類型論と系統論からみたチベット語(池田 巧)
  コラム 敦煌出土のシャンシュン語文献(武内紹人)
 言語篇 参考文献
文献案内
参考資料
 チベット文字のローマ字転写と発音表記
  チベット文字の配列と発音
  主要なローマ字転写法
  現代チベット語のローマ字表記
  チベット語のカタカナ表記について
 チベット地域図と地名データ集
  チベットの山河と湖
  現代チベットの行政区と周辺の地域名
  チベット周辺の国名と地域名
  チベットと周辺の伝統的地域名
  チベットと周縁の町と都市
  チベットの仏教寺院
  チベットのポン教寺院
おわりに(池田 巧)
   索引

図書に貢献している教員