Publications by Kyoto University Researchers
恋愛哲学者モーツァルト
重厚なベートーヴェンやマーラーに比べ、軽妙洒脱・癒やし音楽の旗手と捉えられがちなモーツァルト。しかしその美しい旋律の陰には、残酷な仕掛けがいくつも潜んでいた—。“後宮からの逃走”〜“魔笛”に至る喜劇オペラの比較と恋愛描写の変遷を、熱狂的モーツァルティアンである著者が、細部に亘って吟味・考察。既存の論評を鮮やかに覆す、画期の書!
第1章 モーツァルトとオペラ史における愛の発見 第2章 愛の勝利—“後宮からの逃走”と青春の輝かしき錯覚 第3章 「昔はあんなに愛し合っていたのに」—“フィガロの結婚”と喜劇の臨界点 第4章 悪人は恋人たちの救世主—“ドン・ジョヴァンニ”と壊れた世界 第5章 臍をかんで大人になる?—“コシ・ファン・トゥッテ”と男女の化学結合 第6章 清く正しく美しく—“魔笛”と市民社会のイデオロギー
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