鷹狩の日本史

鷹狩の日本史

編著
文化・宗教
歴史
福田千鶴, 武井弘一編
相馬拓也(白眉センター / 分担執筆)
Takuya SOMA (白眉センター, 分担執筆)
出版年月
図書体裁
A5判
出版社
勉誠出版
ISBN
9784585222972
定価(税抜)
3,800
頁数
368
本文言語
日本語

内容紹介

知られざるヒトとタカの関係史
飼い慣らした鷹を自在に操り、獲物を捕らえる狩猟、鷹狩。
五世紀の古墳時代から江戸幕府瓦解の十九世紀後半に至るまで、鷹狩は権力と深く結びつきながら日本列島において連綿と続けられてきた。
そこには、日本の風土や社会のなかで地域・時代・階層、あるいは狩猟の目的等にあわせて独自に発展してきた固有の歴史が存在する。
日本史を貫く重要な要素でありながら、等閑視されてきた鷹狩の歴史を紐解き、新たな知の沃野を拓く刺激的な一冊。

目次

序 章 鷹狩の日本史 福田千鶴

第一部 古代から近世までの通史的展開
第一章 古代日本の鷹狩 森田喜久男
第二章 中世日本の鷹狩 中澤克昭
第三章 近世日本の鷹狩 武井弘一
 コラム1 鷹・馬・犬からみた生類憐みの令 兼平賢治
 コラム2 山林原野の明治維新と御猟場 江藤彰彦

第二部 鷹と人との関係史
第四章 鷹の種類と調教 福田千鶴
 コラム3 琉球の鷹狩儀礼と生態系 武井弘一
第五章 鷹狩をめぐる江戸時代のツルの「保護」と人との関わり 久井貴世
第六章 琵琶湖の水鳥猟と鷹場 東幸代
 コラム4 鳥取藩「湖山鴨堀」と周辺環境 来見田博基
第七章 越後国村上藩主松平直矩の鷹と鷹狩 渡部浩二
第八章 大洲藩の狩―御鷹野場と生業 東昇
第九章 尾張藩家臣の鷹場―鷹場は人々の生活にどう関わったか 山﨑久登
 コラム5 「さだ六とシロ」の物語 福田千鶴

第三部 日本列島における鷹の諸相
第十章 「御鷹」の献上・下賜 越坂裕太
 コラム6 「御鷹」拝領と「御鷹ニ而捉飼」鳥類の時献上―武鑑を糸口に 藤實久美子
第十一章 松前藩と鷹鳥屋場知行 榎森進
 コラム7 将軍の鷹と馬 兼平賢治
第十二章 盛岡藩の鷹と巣鷹の捕獲 中野渡一耕
 コラム8 参勤交代にみる鷹の役割 来見田博基
第十三章 南九州における鷹巣山について―米良山を中心に 大賀郁夫

第四部 鷹狩文化を担った人々
第十四章 鷹詞と有職故実 大坪舞
第十五章 鷹狩の絵画―近世初期における鷹狩への眼差し 水野裕史
第十六章 鍋島勝茂と鷹 伊藤昭弘
第十七章 鷹匠として生きる武士たち 堀田幸義
 コラム9 江戸における鷹匠の交流 岩淵令治
第十八章 鷹書と出版文化 藤實久美子
 コラム10 越境する鷹狩文化―中央ユーラシアを駆ける鷹狩と鷹匠の世界 相馬拓也

あとがき 武井弘一

執筆者紹介
掲載図版一覧
鷹狩年表
索 引

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