今からはじめる哲学入門 (学術選書 087)
目次
はじめに(戸田剛文)
第一部 身近なテーマから
第1章……いま芸術に何が期待されているのか(阿部将伸)
はじめに
1 視線の向けかえ―古代
2 視線の落ち着き先の変容1―古代末から中世へ
3 視線の落ち着き先の変容2―近代
4 コミュニティ感覚
おわりに
第2章……犬と暮らす(戸田剛文)
はじめに
1 動物への道徳的配慮
2 具体的な問題
3 動物を食べることは正当化できるのか
4 幸福な社会
第3章……宗教原理主義が生じた背景とはどのようなものか(谷川嘉浩)
はじめに
1 原理主義とはどのようなものか
2 近代化と、キリスト教原理主義
3 手のなかに収まらないものへ
第4章……幸福の背後を語れるか(青山拓央)
はじめに
1 幸福をめぐる三説
2 「私」の反事実的可能性
3 私的倫理と自由意志
4 『論考』と言語
5 『論考』と倫理
第二部 哲学の伝統
第5章……原因の探求(豊川祥隆)
はじめに―「なぜ」という問いかけ
1 言葉の根―「アイティア」について
2 近代科学という営みと「目的」の瓦解
3 ドミノ倒し
4 現代の「原因」観―概念の多元主義にむけて
5 おわりに―人間の進歩と面白さ
第6章……言葉と世界(佐野泰之)
はじめに―言葉のない世界
1 言語論的転回
2 論理実証主義への批判
3 解釈学的転回
おわりに―私たちは言語の囚人なのか?
第7章……知識と懐疑(松枝啓至)
はじめに
1 古代懐疑主義
2 デカルトの「方法的懐疑」
3 「懐疑」について「懐疑」する―ウィトゲンシュタインの思索を手掛かりに
第8章……存在を問う(中川萌子)
はじめに
1 「存在とは何か」という問いの動機と必要性―ニーチェとハイデガーの時代診断
2 存在とは何か? 「存在とは何か?」と問うことはどのような営みか?
3 「存在とは何か」という問いの形式と歴史
4 「存在とは何か」と問うことの自由と責任―ハイデガーとヨナスの責任論
おわりに
あとがき
索引(人名・事項)