南極地球物理学ノート : 南極から探る地球の変動現象

南極地球物理学ノート

南極から探る地球の変動現象

共著天文・宇宙

渋谷和雄, 福田洋一著
渋谷和雄, 福田洋一著
福田洋一(理学研究科 / 共著者)
Yoichi Fukuda (理学研究科, 共著者)
出版年月
2020.03
出版社
京都大学学術出版会
ISBN
9784814002696
定価(税抜)
3,400
頁数
320
本文言語
日本語

内容紹介

大気,水,地殻は常に互いに影響を及ぼしあう。地球の回転軸は,質量としての大気や水の分布変化の影響を受け,絶えずふらつく。中でも南極の変動,すなわち大陸氷の流出や局地的な多量の積雪は,地球全体としての質量バランスを崩し,地球の揺らぎは大きくなる。一方,こうした変動現象を精密に測定するには,多くの測地観測点での連携した作業が必要になるが,南半球は陸地面積が少なく観測点が不足する。そこで重要になるのが,南極大陸である。地球全体の変動にとってもその測定においても極めて重要な場所,南極を〈測る〉初めての包括的参考書,オールカラー。

目次

南極に身を置くことの意味─はじめに

第I部 衛星観測から探る南極の氷床変動

第I部の構成
第1章 棚氷と氷山
第2章 合成開口レーダーによる氷床観測
【トピックI-1】ERS-1とERS-2を用いたタンデム・ミッション
第3章 SAR干渉法による氷床接地線の同定
【トピックI-2】ボストーク湖の潮汐変動
第4章 画像相関法による氷河・氷床流動速度の推定
第5章 白瀬氷床域の質量収支
【トピックI-3】昭和基地,第一ダム・水汲み沢付近の水収支

第II部 潮位観測から探る南極の海洋変動

第II部の構成
第1章 昭和基地での潮汐観測の歴史
【トピックII-1】うねりによる定着氷の崩壊とピラタス機の漂流
第2章 海上保安庁水路部による2000年代半ばまでの解析結果
第3章 潮位データの再解析と長周期海水位変動
【トピックII-2】汀線─平均海水位変動は,
       目に見える汀線位置変化として現れるだろうか?
【トピックII-3】ファラデー・ヴェルナツキー基地の潮汐観測
第4章 昭和基地の沖合海域における海底圧力計潮位観測
【トピックII-4】海底圧力計が記録した2004年スマトラ地震津波
第5章 人工衛星で見る海水位変動
【トピックII-5】DORIS
第6章 広域気象指数と海水位変動

第III部 重力観測から探る南極の地殻変動

第III部の構成
第1章 地球形状と重力
第2章 ばね式移動観測用相対重力計
第3章 超伝導重力計(Superconducting Gravimeter: SG)
【トピックIII-1】液体ヘリウムの漏出
第4章 絶対重力計の開発と国際重力基準観測網1971
【トピックIII-2】佐久間晃彦の絶対重力計
第5章 国際絶対重力基準点網と南極基地での絶対重力測定
【トピックIII-3】気体ヘリウムとルビジウム原子時計
第6章 露岩域への絶対重力基準点網の拡大
第7章 絶対重力測定と氷河性地殻均衡

参照文献
あとがき
索引

図書に貢献している教員